湾特許庁は5月1日より商標出願登録の「高速審査制度」(中国語:快軌機制)のテスト実施を開始した。これにより出願者は商標登録における費用と時間の節約が可能となった。

現在、台湾で商標出願する際に、(1)電子出願、(2)オンラインでの料金納付(3)すべての指定商品サービスが電子出願システム上にある参考名称であること(4)一般平面商標及び(5)代理人に委任した上で委任状を添付していること、以上5つの条件を満たすことで、システムは自動で「高速審査制度」を適用することとしている。別途、書面での声明提出或いは注釈をつける必要はない。

この「高速審査制度」の条件を満たす商標出願は基本料金が3000台湾ドルから2割減免され、2400台湾ドルとなる。

 

2019年の情報統計によると、台湾において商標出願時点から審査通知を受領するまでには平均で約5~5.5ヶ月掛かるとされており、現在試行している商標出願登録の「高速審査制度」は一般平面商標を優先して試行実施するとしており、一般的な商標出願と比較して2ヶ月ほど早く審査に入ることができると見込まれている。

台湾商標審査は先願先登録の原則を採用しており、もし同一または類似している商標が出願された場合、出願日が早い出願の審査が優先されるので、注意が必要だ。